Lyrical foto

主に写真のことを徒然と

ONLY ONE

写真趣味とカメラ趣味は似ているようだけど、手段と目的が逆なんだから実際はかなり違う。

純粋にどちらかだけが趣味だという人は少ないと思うけど問題はその比率で、一時期の私は今思えば多分結構なカメラ趣味だった。撮りたいものがあるからレンズを買うのではなくて、とりあえずレンズを買い、それからその画角や特性に応じて撮るものを決めていた。

自分の機材で対応できない焦点域があることが嫌で、広角から望遠まで万遍なくレンズを揃えた。

望遠レンズを買えば飛行機や鉄道、動物などを撮ってみて、マクロレンズを手に入れたら花や昆虫を撮ってみた。写真の出来はともかくとしてとりあえず撮れそうなものなら何でも撮った。

カメラ趣味としてはなかなか充実していて楽しいけれど、やはり心から興味のあるものでなければ撮り続けるのは難しい。案の定鉄道も飛行機も昆虫も、もう長く撮っていない。

と、このように今改めて考えればちょっとどうかと思うような節操のない経緯もあって、その反省というか反動というか、今は写真趣味へ回帰しようという意識が強い。

* * *

さて、それでは手段としてのカメラなら別に何でもいいのか?というとそれは違う、絶対に。やはり手段も大事。めちゃくちゃ大事。

仕事ならばともかく趣味としての写真であればどんなカメラで、どんなレンズで撮るかというのはやはりそれ自体が楽しみであり、モチベーションに直結する。

X-T1はそういう意味で本当にいいカメラだった。こんなことなら最初っから新品で最新のX-T2を選んでおけばよかったとさえ思った。それくらい富士のカメラが気に入ったし、富士フイルムのカメラに対する哲学にも見事ハマってしまった。

ならばより濃く強く、その哲学を感じられるカメラを使ってみようと決めた。

f:id:raich_foto:20170922224724j:plain

FUJIFILM X-Pro2。

各社一眼レフもミラーレスも色んな機能や特徴を持ったカメラが多いけれど、そのルックス、センサーそしてファインダー、X-Pro2はとりわけ独特なカメラだと思う。「そっくりってかむしろ元祖の血を引くX100Fがあるじゃん、ライカとかもっと孤高じゃん」とか言っちゃうのは野暮。とにかく数多くのカメラが存在する中でX-Pro2がONLY ONEであることに違いはない。

* * *

はぁ…語ろうと思えば自分の薄っぺらい知識でもまだまだ語れるけれど、とにかく新たにメインカメラとなったX-Pro2。魅力が溢れまくってる。なんせとにかくカッコいい。この佇まいを見てるだけで幸せになれそう。下手したらまた別のカメラ趣味に目覚めてしまいそうだ。

f:id:raich_foto:20170922225204j:plain

X-T1と2台、軽快にさりげなくそれでいて美しく、またこれから改めて写真趣味を楽しんでいけそうな気がする。