Lyrical foto

主に写真のことを徒然と

運動会 2017

先週末、幼稚園の運動会があった。

先の記事の通り「ズームレンズなど要らぬ!」などという半分意地のような拘りによって単焦点レンズのみで撮影に臨んだ。 カメラはX-Pro2とX-T1の2台。レンズは広角域でXF16mmとXF23mmF2、(中)望遠でXF90mm。あとはついでにXF35mmF1.4もバッグに忍ばせておくという潔いのか往生際が悪いのかよく分からない装備。

raichfoto.hatenablog.com

さて、結論から言うと予想通り望遠側が足りないシチュエーションが多々あった。例えばXF50-140mmでないにしてもXF55-200mmあたりがあればかなりラクだったんじゃないかと思う。

一応言い訳をしておくと自分の手元にある機材で最善を尽くすべく会場の下見もしたし、息子の出場するプログラム、特にかけっこに合わせいい構図で撮影ができるよう当日の場所も確保した。

 

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「広角担当のX-T1は絞って被写界深度深めの置きピン。チルト液晶とテーブル三脚を上手く使って地面スレスレの低い位置から迫力ある構図を狙う。…そしてX-Pro2はXF90mmでコーナーを走ってくる息子をAF-Cで云々(以下略)」と万全(?)のシミュレーションもできていた。

実際息子の出番の前の年長クラスのかけっこでも概ね予定通りのテスト撮影ができていたので「(これはイケるかもしれない…)」と歓声の飛び交う会場内で一人心の中ほくそ笑んでいた。

が、ここからが想定外。息子達の年少クラスの入場と同時に保護者が1人また1人とトラックのライン際まで出てきた。そうなると連鎖的にどんどん人が押し寄せ、私の計画はあっけなく白紙に戻ることになった。この時点で息子のスタート約30秒前。

どうしようもないのでまずX-T1での広角は捨てる、そして最早考えている暇はないのであとは場所を移動してX-Pro2でなんとか撮れることを祈るだけ。結局予定の位置よりかなり離れた場所からの撮影になってしまい、撮れるには撮れたが正直納得のいく結果ではなかった。

別に息子の出番はかけっこだけではなかったし、他のプログラム時には概ね狙い通りの撮影もできたので全てが失敗というわけではなかったけれど、後悔や反省があるとすればイレギュラーに備えてプランBないしCあたりまで考えていなかったこと。

普段撮っている風景やスナップではそこまでシビアな撮影シーンはそうそうないので、想定外の事態を全く考えていなかった己の甘さを恨まずにはいられない。

 

* * *

 

と、ここまでの内容を読み返してみて私は思う、「万全のシミュレーション」だとか「シビアな撮影」などとずいぶんと大層なことを言ってしまっているけれど、これは幼稚園児(しかも年少)の撮影…いちいち書いてることが大袈裟すぎて恥ずかしいぞ…と。

今、冷静になって考えてみると年に一度の運動会だから自分の「こう撮りたい!」が強すぎて勝手に策に溺れた感がある。会場の下見であったりシミュレーション的なことは確かに大事なことかもしれないけれど、その場のシチュエーションに合わせてフレキシブルに対応しながら撮影できるゆとりのようなものも同じかそれ以上に大切なことのような気がする。

 

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来年の運動会時には己を曲げてズームレンズが追加されているか、それとも相変わらず単焦点レンズのみで挑んでいるかはまだ分からないけれど、どちらにせよ純粋に運動会という息子のイベントを楽しみつつそれなりの撮影もこなせるような余裕をもっていたいと思った。