回顧
初めて一眼レフを手にした時、何を撮っても楽しかったけれどその中でも一番ハマったのが滝だったと思う。長時間露光で写すことのできる肉眼では見ることの出来ない世界が面白くて、滝を撮りに近所はもちろんそこそこ遠くまで色々と出掛けた。
全国に一体いくつあるか分からない〝白糸の滝〟のうちの一つで、この滝もその当時撮りにきた。別に秘境にある滝というわけではないので熊本市から阿蘇方面へ向かう際に近くを通ることは度々あったけれど、やはり通り過ぎてしまうだけで、気が付けば今回訪れたのがおよそ６年ぶり。
2016年の熊本地震では西原村周辺も結構な被害があった。が、私の頼りない記憶の限りでは滝の様子は以前と特に変わっていないように感じる。残念ながら紅葉は終わっていて色付いた葉は落ちてしまっていたけれどこれはこれで美しい。
以前は夏のはじめ頃、妻とまだ結婚する前に来た。今だってそんなに詳しいわけではないけれど、当時はまだ単焦点レンズの存在すらも知らない頃だったはずで、撮影は全てキットレンズだけ。それでも初の一眼レフというだけで謎の無敵感と満足感があった。人並みに知識や技術を身につけた今とどちらが写真を楽しめているだろうか。
結婚し子供が生まれて撮りたいものやそのための機材も大きく変わったけれど、こうして相変わらず日々写真を撮り続けているということは、昔も今も自分なりに写真を楽しめているということだと思う。
