Lyrical foto

主に写真のことを徒然と

BESTSHOT 2019

去年やその前と同じく「ベスト」と言うには枚数が多すぎるわけですが、とりあえず2019年のお気に入りの写真と言うことで。写真を撮る人には分かって頂けるかと思いますが、自分で撮影した写真は愛着のあるものが多くなかなか枚数を絞れません。

 

raichfoto.hatenablog.com

 


 

 

― 人を写す ―
 
人を写すと言っても、私の場合は所謂ポートレートは皆無で、むしろこれは人を写してると言えるのか…?というような写真も多々あるわけですが、そこに人が写っているからその写真が成り立っている(ような気がする)という意味ではやはり人を撮っているということになるのだと思います。す、少なくとも私としては。
 

f:id:raich_foto:20200416220659j:plain

FUJIFILM X-T1 / FUJINON XF23mmF2 R WR

長崎へ向かう船の上、到着を待っていた時になんとなく気になって撮った写真。その時そう意識して撮ったわけではなかったと思うのですが、男性とその横のHOSE BOXの陰、つまり光の当たらない部分の暗さの具合がなんとも自分好みで気に入っています。

 

f:id:raich_foto:20200416220411j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF23mmF2 R WR

博多どんたくの日、天神にて。決定的瞬間でもなければ特に高画質というわけでもない、というか私も歩きながら撮ったので写真としてはかなり雑なものですがボケと周辺減光の具合が好きな一枚です。

 

f:id:raich_foto:20200416220255j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF50mmF2 R WR

これは長崎。人を撮っているのか?…と言った一枚。まぁでもそこに人がいるのといないのとでは写真としても結構違ってくるので…ということで。。。これはカラーとモノクロの両方で現像してみましたが、モノクロの方が個人的に好みでした。

 

f:id:raich_foto:20200416220135j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF50mmF2 R WR

以前は結構しっかりと行程を決めていた撮影旅行も最近では特定の目的地を決めずにざっくりとしたルートだけを決めたほぼ流浪の旅のようなことをすることが増えてきて、これは熊本と宮崎の県境付近を当てもなく縦断してる時に立ち寄った橋で撮ったもの。

 

f:id:raich_foto:20200416221156j:plain

FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF35mmF1.4 R

人を写している…のかな?

ガラス戸の向こう側の光がいい感じで撮った一枚。ちなみに場所は博多、手の主は博多めんたい重が運ばれてくるのを待っています。撮ってる私も待っています。

 

f:id:raich_foto:20200416221445j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF90mmF2 R LM WR
夏の朝、宮崎の海岸。遮るもののない水平線が見える太平洋はいいです。
朝日とそれに照らされ染まる海、煙が綺麗で撮りました。朝日(と夕日)はそれだけで写真に何かドラマチックな演出を加えてくれる心強い味方です。
 
 
― 街を写す ―
 
私なりの定義によれば九州だと「町」じゃない「街」ってそれほど多くはなく、それなのに全ての街へ行ったわけでもなく、だからどこが一番だとか決められはしませんがとりあえず私が2019年訪れた街で言えば長崎市はとてもとてもよかったです。こんな街に住んでいつでも写真を撮れる人が羨ましいと思える、そんな場所でした。
 

f:id:raich_foto:20200416220533j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF35mmF1.4 R

とか言って最初は博多。撮った時点で多分そうだろうなと思っていましたが、これもカラーとモノクロを比較して圧倒的にモノクロの方が好みでした。光と陰のコントラストが好きです。

 

f:id:raich_foto:20200416220520j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF90mmF2 R LM WR

長崎市。坂の街。かなり久しぶりに長崎を訪れたこと、しかも写真を撮るようになってからは初めてだったので街のあらゆる場所が魅力的に見えました。

その中でもこの写真は圧縮効果もあってなかなか坂の街感が出ている気がして好きです。今となって見れば手前のスバルと男性もいい演出になってるような。

 

f:id:raich_foto:20200416220656j:plain

FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF50mmF2 R WR

再び福岡天神、の大名。ビルの間の狭い路地から見上げた鉄塔と微妙にビルの壁が空の青色を反射している様子が好きな一枚。

 

f:id:raich_foto:20200416220454j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF90mmF2 R LM WR
そしてこちらは長崎市での写真。路面電車に古い街並みと張り巡らされた電線、どれもいい感じでしかもそんな景色を長崎らしく高低差を使って撮影できるのはとても新鮮で楽しかったです。
私の住む町からはなかなか遠い長崎ですが是非ともまた行きたいです。というか九州に限らず日本中まだまだいい街(や町)がたくさんあると考えたら楽しみが尽きません。
 
 
― 日々を写す ―
 
私の日々だったり、誰かの日々だったり。
雄大な自然を写した絶景写真などとは程遠いですが、最近の私はむしろそういった生活感のある日常に近い景色を好んで撮っている気がします。
結果、なんでこんなの撮ったんだろ…というような写真も量産してしまうけれどそんな中でもたまーに光る(気がする)写真があったりして、そういういい写真を期待しながら日々の写真を量産しています。
 

f:id:raich_foto:20200416215834j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF35mmF1.4 R

これは夏に実家で撮った写真。たしか庭にいる犬を見ていたような。

普段このブログに載せている写真はアンダーなものが多いのですが、普段家族を撮影する際は基本的にふんわり明るめな感じで撮っています。そしてこれは家族の写真だけど例外的に自分好みのアンダーな雰囲気で撮影した写真。服装の効果もあるのでしょうがどことなくノスタルジックに撮れたかなぁなんて思ってます。

 

f:id:raich_foto:20200416220531j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF90mmF2 R LM WR

梅雨明け宣言はまだだけど、これはもう梅雨明け間違いないという空模様の日だったはず。この鳥は普段はそこまで動かないくせに意外と警戒心が強いので近付くとすぐに逃げていきます。そこで飛んでいかないギリギリの距離を測りながら水田に写った青空と一緒に撮ったもの。私の写真にしては季節感があって好きです。

 

f:id:raich_foto:20200416220220j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF50mmF2 R WR

個人的にガラス越しの写真がなんだか好きなんですけど、例えばフォトヨドバシ辺りでしばしば見かけるショップのショーウィンドウに並んでいるマネキンなんてものは田舎ではどこを見渡したって存在しないわけです。それの田舎版(?)がコレ。どう考えたって飾っていないあまりにも自然な生活感、これはこれで悪くないのかな…と、無理矢理自分を納得させます。

 

f:id:raich_foto:20200416215705j:plain

SIGMA DP2 Merrill

おそらく今回のこのBESTSHOTの記事の中で一番気に入っているものを選ぶとしたらこの写真になるんじゃないかなぁ…という一枚。まさかのDP2M。

Merrillって本当に撮影から現像まで扱いにくい不便なカメラなのに、それでも私のような素人にも分かるくらいゾクゾクする写真が撮れちゃうことがあって、良くも悪くも扱いに困るいいカメラです。ちなみにこの写真に関して言えばそういうfoveon的な凄い写真というわけではないのですが、とにかく写真の雰囲気がとても好きで気に入っています。

 

f:id:raich_foto:20200416220630j:plain

FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF50mmF2 R WR

蝋燭に灯る炎の微妙な揺らぎがなんだか好きな写真。両方試してみて明るい炎(と蝋燭)がより引き立つ(気がする)モノクロの方を採用しました。

 

f:id:raich_foto:20200416220353j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF90mmF2 R LM WR

どれほどの効果があるのかは不明ですが田舎の田畑では既製品はもちろん、そこから独自の進化や派生をしたオリジナリティのある鳥よけが存在します。おそらくこれもその一種なのでしょうが、この謎の棒にくくりつけられたビニールテープが風に流されている感じがなかなか好きです。湿度とか風とか、そういうその時の情景を伝えられるような写真を撮りたいなぁと、それはとても難しいことですがだからこそそういうことを常々思ってます。

 

f:id:raich_foto:20200416221206j:plain

FUJIFILM X-T1 / FUJINON XF60mmF2.4 R Macro

車を運転していて、あれ?こんなところでどうして混んでるのかなぁ…なんて時は車列の先頭をコイツがゆっくり走ってたりします。対向車も少ないので結局すぐに追い抜けるのですが多分これも田舎あるあるでしょう。このトラクターは農家の車庫に停まっていたものを撮った写真で、アンダーにして背景を処理しシンプルな構図にしてみました。古い型のトラクターはなんだか味があるというか、このどこか可愛げのある佇まいがなんとも言えず好きです。

 

f:id:raich_foto:20200416215821j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF50mmF2 R WR

近所の公園からの帰り道。夕方になるとちょうどいい具合の逆光になるのでそういう日は後ろから子供達をこっそり狙って撮るという、他所の子だったら完全に変質者なことをしています。この写真は正直ピントはかなり微妙なのですが、続く道の奥行き感と手を繋ぐ二人とそこから伸びる影の雰囲気が好きな一枚。

 

f:id:raich_foto:20200416220455j:plain

FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF35mmF1.4 R
川でよく見かけるこの段差、落差工っていうらしいのですが、そこを流れ落ちる水の透明感と水しぶきの白さがなんだか周りより随分と明るく感じられてそういう風に撮りたいなぁと撮影してみた写真です。
 
✳︎ ✳︎ ✳ 

 

こうして振り返ってみると、いや改めて振り返らずともやはりアンダーな写真ばっかりです。そして自分でも意外なくらいモノクロの写真もありました。本当は選ぼうと思えばもっと多くの写真を載せられなくもないけれど、流石に際限がなくなるのでとりあえずこれくらいにしておきます。

好きなものを好きな時に好きなように撮っているだけの趣味写真なので、果たして緩やかにでも腕前が上達しているのかはさっぱり分かりませんが、そんな私の写真を見てくださる方がいるのは嬉しいことですしとてもありがたく感じます。

2020年も特に変わることなく完全自己満足なブログになるかとは思いますが細々と続けていきますので気が向いた時にでもご覧いただければ嬉しいです。それでは。