Lyrical foto

主に写真のことを徒然と

写真について考える

6月1日は「写真の日」。そしてこのブログをはじめてから2年になります。

過去の記事を久しぶりに見てみると何を撮っているかどう撮っているか、そして何を撮りたいのかどう撮りたいのか、変わったことと変わらないこと、分かった気のすることや相変わらず分からないこと…たった2年の間でも色々です。

 

photograpark.net

mypace.hatenablog.com

 

少し前になりますが、かねてよりTwitterにて交流のあるエゾギクさん(@photograpark)とmaruさん(@m_maru1974)が揃ってとても興味深く、そしてとてもとても参考になる記事を公開されていました。私のブログに辿り着くような方であればすでにお二人に関する説明は不要かと思いますが、恐れ多くも私もそんなお二人にあやかって自分の写真を振り返り、私は何をどうやって撮っているのか、そして撮りたいのかを考えてみることにしました。

考えてみると言っても如何せん知識も語彙も乏しい私のことです。感覚のみで語っている部分も多分にある…いやほとんどがそうなので恐らく意味不明な箇所も多々散見されるとは思いますがどうぞご容赦ください。

 

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FUJIFILM X-T1 / FUJINON XF23mmF2 R WR

1枚目。初っ端からよく分からない写真ですが最近撮った中でもなんか好きなのがこれ。「なんか」の理由は男性と隣のHOSE BOXへの光の当たり方と影のバランスなのかなぁと。
撮影時に狙っていたわけではないので偶然ですし、そもそも状況的にも光や影を思い通りにコントロールするのは難しいわけですが、ならばそういうシーンを見付ける嗅覚のようなものを鍛えたいとは常々思っています。問題は実践できていないということだけです。

 

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FUJIFILM X-T1 / FUJINON XF35mmF1.4 R

写真を撮るということは即ち光と影の両方を撮ることだと思いますが、あくまで私の中での感覚的な話をすると上の船上での写真は影を撮ったのに対しこちらの写真は光を撮ってます。コイツ何言ってんの?と思われるかもしれませんが、なんかそんな感じで撮ってます。

ちなみに同じ場所から23mmや16mmなどより広角な画角でも撮影してみたところ、この35mmで撮った写真がなんだか一番しっくりきました。私の写真は自分でも上手く説明できない「なんか」がとても多いです。悪しからず。

 

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF50mmF2 R WR

これはまず単純にこの類の被写体が個人的に好みなことと、それをビルの谷間から覗くような構図も好きです。そしてやっぱり光の具合いかなと。ビルに当たって反射した空の青さがなんとも言えずいい感じで、そんな光の当たり過ぎず、かと言って暗すぎもしない感じが気に入っています。

 

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FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF50mmF2 R WR

見たまんまですが子供たちとそこから伸びる影を撮ったもの。割と強い逆光でしたが太陽を直接入れず子供たちがただのシルエットにならないようにしています。寄ってみてアスファルトに伸びる影を画角いっぱいに入れた構図でも撮ってみたけれど結果的にはこちらの写真の方が好みでした。
被写体だけを切り取るような撮り方をすることももちろんありますが、ある程度ゆとりを持たせた撮り方も好きです。

 

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF90mmF2 R WR

これなんてまさにそんな撮り方で、最早何分割構図なのか分かりません。スッカスカと言われればそれまでなんですが個人的にはオーソドックスな三分割よりこれくらい思い切った構図の方が面白いと思うことが多いです。

 

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF60mmF2.4 R Macro

で、そういう構図にギリギリまで前ボケを加えてみたもの。花や草木など色の綺麗なモノで前ボケを作る構図は多いかもしれません。緑のボケに対して男性が赤いキャップを被っているというのも偶然ながらよかったです。

 

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF90mmF2 R WR

こちらは思い切りアンダーで川面と鳥のシルエットだけを残したもの。上の前ボケもそうですが見せたい部分だけを強調するためにこう撮りました。白飛びとか黒潰れは嫌われることが多いですが私の場合は結構気にせず飛ばしたり潰したりします。
まぁ意図していないケースもあるので正確には「構わず撮った結果飛んだり潰れたりします」ですかね。どちらにせよそれが表現の手段として活き、最終的に写真として完成するならあまり気にしません。

 

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FUJIFILM X-T1 / FUJINON XF60mmF2.4 R Macro

これも半端に影になっていた部分で不要と思える箇所を全部潰してしまったパターン。被写体にも構図にも、そして特にモノクロという点に我ながら何かあざとさのようなものを感じずにいられないのですが色んなものを削って削ってスッキリした感じが好きです。

 

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF90mmF2 R WR

先程の○分割構図とは打って変わって花にグッと寄った写真です。蕾の状態から開花して枯れるまでを一枚に収められていてなんか好きです。花びらが一枚欠けているのが惜しいような、でもそれがかえって意味ありげなような。尚、偶然なので当たり前ですが意味はありません。

 

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF50mmF2 R WR

この写真を撮った日は、というかこのタイミングはちょうど太陽が雲に隠れてアケードに射し込む日差しが柔らかくなっていて、その光で影までソフトになっている様子が気に入っています。そして歩いている3人の位置。重なり過ぎず離れ過ぎていないこの配置もなんか好きで、当然ながらどちらも偶然なわけですが運良く撮ることができてよかったです。

 

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FUJIFILm X-Pro2 / FUJINON XF50nnF2 R WR

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FUJIFILm X-Pro2 / FUJINON XF50mmF2 R WR

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF50mmF2 R WR

いつからこういうストリートスナップ的な写真を撮るようになったんだっけ?なんて考えて調べてみると大体ここ1年くらいでした。だからまだまだ少ない引き出しを漁りながら手探りで撮っているわけですが、そんな中で撮った写真で気に入るものには大抵人が写っています。人以外であれば原付とか傘とかその他の動物などが写っているものでしょうか。ともかく街だけでも人(やその他の何か)だけでもなく、そのふたつがなんかいい感じに重なる瞬間を写していきたいとはストリート初心者ながら常々考えています。

 

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF23mmF2 R WR

こちらはストリートではありませんが、どちらも人ありきで撮った写真。そして日の丸。街でも田舎でも、そして自然の中でも人が写っているだけで物語を感じる…なんて言っちゃうとちょっと大袈裟ですが、やはり人がいるのといないのとでは印象も全然違ってくるので普段のこういう何気ないシーンでも人を意識せずにはいられません。

 

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FUJIFILm X-T3 / FUJINON XF90mmF2 R WR

光の具合いは好みだけどピント面はあまり美しいとは思えず、そこだけ見たら正直好きとは言えないのですが背景の霞と歩いている男性のボケ具合がなんか好きな一枚です。きっとこれも人が写っていなければそこまで気に入ることもなかったかと思います。

 

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF16mmF1.4 R WR

これはもう見たままで影を撮ってます。
SSは十分足りていたので絞ってもよかったのですが手前の草にボケがあった方がいい感じだったこととあとは単純に周辺減光が好きなので開放です。
この写真に限った話ではありませんが私は特に理由がなければ開放で撮ってしまうことが多いです。なぜなら周辺減光が好きだから。それだけで多分今日も明日も開放で撮り続けると思います。

 

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FUJIFILM X-T3 / FUJIFNON XF23mmF2 R WR

これも周辺の落ち方が好きな一枚。でもこの写真に関してはそれ以上に好きなのがボケ方。大きくボケているわけではないのでスマホの画面だとそもそもボケてるのかどうかも分からないかもしれません。それにただのスナップ写真じゃんと言われればその通りな、ホントに写真自体は全くもって特別感も何もない写真ですが、たまに自分でも上手く説明できないけど好きなボケ方の写真というのがあって、これもその中の一枚です。

 

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF35mmF1.4 R

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FUJIFILM X-T3 / FUJINON XF35mmF1.4 R

同じくボケの雰囲気が好きなのがこの二枚。凄くボケてるわけでも特別なシーンというわけでもない普通に家族を撮った写真です。でもこれがパンフォーカスだとまた雰囲気が変わってきてしまうのでやはりボケが活きているのだと思います。

如何せん知識が欠如しているため具体的なことは解りませんが、どちらの写真も同じレンズで撮った似たような構図の写真なので何かしらそういう条件が揃った時に私好みのそういう描写をしてくれるのではないかと。

 

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF35mmF1.4 R

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FUJIFILM X-Pro2 / FUJINON XF50mmF2 R

逆にこちらの2枚はボケ要素なし。どちらも特別な何かではありませんがこの規則的に並んでいる様が見ていて気持ちいいので好きです。バランスよく並んだ人、モノ、模様や色など、ついカメラを向けてしまします。

 

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最後はつい最近撮った写真。 なんとなく良さげな気がして撮ろうとしたところ遠くから鳥が一羽飛んできたのでいい位置に来るのを待ってシャッターを切りました。鳥のいない版の写真も撮ってみてそちらもそれはそれで悪くはないけれど、どちらかを選ぶならやはりこちらです。人や動物が写っている写真は特に一期一会感が強くて自分好みに撮れた時はとても嬉しくなります。

 

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以上、大体こんな感じでしょうか。

今回選んだ写真を見ていて気付いたのはシンプルな被写体とか構図で撮影した、しかも普通の写真が多いということ。特別な場所で撮った絶景だったり、粘りに粘って撮影した決定的瞬間ではない写真ばかりです。まぁそういう写真しか撮っていないので当たり前と言えば当たり前なわけですが、むしろそういった写真こそ誰でも撮れるけど誰にも撮れないと言うか私がその時その場所にいたから撮れた自分だけの写真という気がして、そういうのってなんだか素敵だなぁなんて思ってしまいます。カメラと運に感謝です。

 

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私が初めてレンズ交換式のカメラを手にしたのが2011年、そして「写真のために写真を撮る」ようになったのはおそらくここ5年くらい。それなりに色々と撮ってきたし少しくらいは写真について語れるようになったかなぁ…なんて僅かながら期待しつつこの記事を書き始めましたが、結局痛感したのは写真を言葉で説明するというのはとてもとても難しいということでした。乏しい語彙と知識を呪います。

しかし、そんな完全に感覚だけで写真を撮っている私でも、いやむしろそういう自分だからこそ拙いながらも自分の写真を文章にしてみるというのは普段撮りっぱなしになっている自分の写真を振り返る意味でも悪くない試みだったような気がします。撮った写真について説明したり感想を書くということはこれまでほとんどなかったので、こんな乱文を書き散らすだけでも思った以上に新鮮で刺激になりました。

だからと言って「よーし、今日からしっかり考えて写真を撮るぞ!」なんてことが出来るはずもなく、これからも感覚に頼ってシャッターを切っていくことには変わりないと思いますが、その中でも何が好きなのか、どういいと感じるのかということをどこか頭の片隅で意識しながら撮影をしてみたいと思います。

 

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写真について考えられたのかいまいち分からない、多分歴代一番長い記事であろう長編駄文が出来上がってしまいました。最後まで我慢して読んでくださりありがとうございます。

なんとなくで始めたこのブログ。努めて“続けている”という気持ちはなく、なんか好きなように写真載せてそのついでに思ったことを書いてたら2年経ってたくらいの感覚です。そんな私のこんなブログ、というか写真を見てくださる方がいるのはありがたいですし、さらにコメントや感想などを頂いた時はとても嬉しいです。本当にありがとうございます。3年目だからと何かが大きく変わることはまずないと思いますが引き続きどうぞよろしくお願い致します。